岡崎ゆみの『ピアニスト備忘録』

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愛用ピアノとお別れ

 1992年、バブルがはじけ始めた頃。私はスペースクラフトにマネジメントをして頂き様々な機会を与えて頂き毎日がとても充実していました。
 収入も増え始めましたが、スタインウエイのピアノを買うにはまだまだ貯金が必要でした。そんな時、私を応援してくださっていた或る財界人が「ピアニストなら最高のピアノで練習しなさい」と貯金で足りない分を貸して下さいました。
 イタリアから輸入したスタインウエイB型は30年近く私の相棒として良い仕事をしてくれました。
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 その後引っ越しが続き、もう一台小さめのスタインウエイを購入。このスタインウエイは実家に預けたりしつつ、最後は今のレッスン室に収まりました。
 この度思うところあって売却することにしました。このピアノで様々な曲を練習しました。マクベスの音楽劇、ショパンのノクターン全曲演奏会3回、中国のピアノコンチェルト「黄河」、同級の作曲家の現代曲初演、リストのエチュードばかりのコンサート、そしてカーネギーホールのベートーヴェンプログラム他、思い出せないくらい多数の作品を練習しました。
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 感謝しかありません。今までありがとう!
音楽評論家の神主さん!の元へ行くことになり、とても良い方に引き取って頂けてホッとしています。素敵な音色を引き続き出してくれると思います♪

by yumi-okazaki | 2021-05-02 17:17 | 備忘録