岡崎ゆみの『ピアニスト備忘録』

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サントリーホール大ホールで笑いを取った!?

 池田理代子さんプロデュース、炎のマエストロ小林研一郎氏指揮「真夏に第9を歌う会」のオープニングでベート-ベンの月光のソナタ全楽章を演奏しました。
 実を言うとサントリーホールの大ホールでピアノソロを弾くのは初めてです。2000人規模の他のホールは何度も演奏していますが、サントリーは学生時代にイギリスの室内管弦楽団の通訳アルバイトしたときにウロウロしました。楽屋に馴染みがあるので司会とかソロ以外の演奏をしたことがあると思いますが、それも随分昔。

 さすがサントリーホール!楽屋がイケてる。使いやすいです。駐車場からもステージからも導線が良くて、受付の守衛さんもいい感じ。そしてブタカン(舞台監督)が尊大で感じ悪いのも(笑)、「流石!殿堂」の雰囲気に一役買っていて?腹が立つどころか「アンタ誰?」目線にむしろブラボー!ここのスタッフとして藝術高校の同級生が長年働いていたけど、もういなかったのは残念でしたが・・・

 マチネのコンサートなので第9のリハーサルが終わった12:30からピアノのリハで2時開演。チャリティーコンサートですべてのチケットから北朝鮮の拉致被害者の会活動資金のために1000円を寄付し、10年も続いています。

 さすがにホールが大きい。
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 音の響きがよくわからなくて困ったな、と思っていたら松尾楽器の調律師、小谷さんがすごく親切にアドバイスしてくれました。しかも「とても綺麗に響いています」と太鼓判を押してくれたので安心しました。小谷さん、ありがと~~~!

 「華やかにしてきてね」と理代子さんに言われたのでシルバーの総スパンコールのドレスを選びましたが、その後の第9のソリストである理代子さんと郡愛子さんのドレスより地味でした(笑)。歌手の方のドレスは本当に華やか、素敵です。

 さあ、いよいよ本番。笑顔でどうどうとステージに出たら・・・・いつもないはずのオーケストラ用の段差がたくさんあり!最後の一段に気付かず・・・・コケました・・・一瞬で体勢を整えましたが、ひゃー、恥ずかしい。
 生まれつきおっちょこちょい(死語)なので、こういう失敗はあんまり尾をひきません。気を取り直してソナタ作品27の2、全楽章、完奏^0^。
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 舞台袖に戻るとき、さっきコケたところを「指さし確認」して2000人のお客さまの笑いを取りました!舞台袖では第9ソリストの錦織健さんから「おいしいところ取ったね」と褒められ?ました。日フィルの女性マネージャーさんからは「素晴らしい演奏でしたし、とても勉強になりました」と。いつも世界一流のソロピアノを聴いている方からそう言って頂けたこと、素直に大喜び!!!

 そして一番嬉しかったのはヨーロッパ留学時代にお世話になったマエストロ・コバケンから「第3楽章さすが!見事だった」と言われたこと。わ~~~い、フロリダで頑張って練習したかいがありました。
 しかし、サントリー大でしゃべらず笑いを取るピアニストは私くらいでしょうね・・・・

 

 
by yumi-okazaki | 2012-08-13 15:03 | コンサート